慶應義塾幼稚舎に入学するためには

幼稚舎と横浜初等部、株式投資ネタへのアクセスとPVが多いので、ここでは特化てみようとタイトルも変えました

原子力

原子力資料情報室「検証東電原発トラブル隠し」岩波ブックレット

これを読むと日本の原子力発電のオペレーターもレギュレーターも信用できない。 福島第一・第二は震災の随分前からかなりの問題を抱えていた。 不具合を隠蔽してきた歴史を詳細に書いてある本だ。 シュラウドにヒビが入る問題はNRCなども詳細に分析されて…

畔蒜泰助・平沼光「原発とレアアース」日経プレミアムシリーズ

久々にうなる本だ。 原子力発電に欠かせない燃料のフロントエンドとバックエンドの世界動向を分析している。 電力会社、プラントメーカー、商社等の原子力発電関係者にとっては必読の本である。 ここまで詳細に原子力業界を分析した本に最近は出会っていない…

浜岡原子力発電所停止という選択肢とその理由

「浜岡原発 全面停止を要請」 いかにも菅直人らしい考えだ。 ただし、電力は一時的、場当たり的、感傷的な意思決定で乗り越えられる問題ではない。 エネルギー資源問題は国家の経済の根幹を決める重要な論点である。 電力の安定供給なくしては、経済が回らな…

新潟日報社特別取材班「原発と地震 柏崎刈羽『震度7』の警告」講談社

中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発を地元紙が追ったものだ。 本書には、原発誘致の経緯、断層の隠ぺい疑惑、田中角栄への闇献金などがでてくる。 東日本大震災被災後に「日本は原子力発電をどうするか」を議論する上で必読の書だ。 中越沖地震後、柏崎刈羽原…

今原子炉で起きていること:炉内冷却が進まない本当の理由(その2)

すべてフィクションです。読者のコメントにより一部追加しました。 ************************************* 菅首相と枝野官房長官はいかに大震災の復興を進めるかを議論していた。 復興プロセスを間違えれば、次の選挙…

今原子炉で起きていること:炉内冷却が進まない本当の理由(その1)

今原子炉で起きていることは何が本当なのかよく分からない。 ただ報道内容と少しばかりの想像を加えてストーリーを組み立ててやることはできる。 私のバックグラウンドは、原子力工学、化学、冶金等ではなく、いわゆる仏文だ。 ただ、私はコンサルタントとし…

今原子炉で起きていること:なぜ注水がうまくいかないか

福島の原発で報道でされる注水作業。 注水作業がうまくいかない報道が多い。 ではなぜ注水作業がうまくいかないのだろうか。 理由は2点考えられる。 注水に関係する配管の不具合 蒸気圧のすさまじさ 1については、地震の激しい揺れで配管が伸縮性を維持でき…

今原子炉で起きていること:MITのDr.Josef Oehmenのコメントを批判的に読む

MITのDr.Josef Oehmenの福島の原子力発電所のメモを読了。 詳しくは↓を参照のこと。 http://bravenewclimate.files.wordpress.com/2011/03/fukushim_explained_japanese_translation.pdf 結論として、素人から見ても教科書通りの答えで、実務家のコメントで…

今原子炉で起きていること:水素爆発、格納容器内海水注入

福島はまったくもって目が離せない状況だ。 日本の未来がかかっている。 ここでも報道されている内容と原子力発電の一般的な知識でより理解を深めたい。 「みるも無残な原子力発電所の建屋」 NHKの映像を見て驚いた。 原子力発電所の建屋が鉄骨の骨組みだけ…

今原子炉で起きていること:なぜ放射性物質を含んだ蒸気を放出するのか

(読者のコメントを一部反映しました) 「今もっとも大事なこと」 東日本大震災を受けて原子力発電の報道が盛んにされている。 しかし、一般の人には初めてなので理解しにくいことが多いだろう。 報道されている情報と原子力発電の一般的な知識をもって理解…

山中与三郎「プル子よさらば」新生出版

東大冶金卒で日立、動燃、神戸製鋼所勤務の出身のエンジニア(というより技術者の方が合う)の半生記。 表題のプル子とはプルトニウムのことである。 本書で一貫して書かれているのは、 「高速増殖炉の燃料は低密度ペレット燃料よりも高密度ペレット燃料の方…